ゆとりさとるの日々

人として自然な生き方を目指す

仏教を聞くってどういうこと  

あなた悪いことしてるから地獄行きですよ。

これは仏さんの言葉だけど、こんなこと言われたらこっちはどう思うかというと、ほとんどの人はそんなわけねーと思う。ちょっと聞く耳を持つ人でも、「じゃあ悪いことをやめて良いことをしよう」って考えてしまう。

いずれも仏法聴いていく上では誤った姿勢で、仏さまはそんなことを求めてるわけじゃない。今回は仏教を聞くということを罪悪観と無常観を例に出して話します。

仏教の根幹(=これなくして仏法は成立しない)である因果の道理を聞いた人ならだれでも、良い事をすれば良い結果が返ってきて、悪いことをすれば悪い結果が返ってくるっていうことは理解できるよね。

でもそれを聞いただけだと「じゃあ自分も良い事しよーっと」ぐらいのもので、それじゃただの道徳倫理のレベルでしかない。仏法は「自分が仏になるための道を明らかにしたもの」なので、道徳や倫理、あるいは個人の価値観についてああだこうだという教えではないんだよね。

じゃあどういう風に聞けばいいのかというと、「仏の教え(=仏の目線)をものさしとして、あるいは鏡として、自分はどうであるかということを観ずる(内省する)」ということ。

釈迦はこの世界を指さして「一切皆苦」って断言した。これは全ては思いどおりにならないということ。そして人間の善悪を指さして「曾無一善」とも言った。かつて人間が善をしたことは一つもない。釈迦の話によると人間は一つの善もしたことがない(=悪ばかりしている)ので、因果応報の法則によって来世ではロクな目に合わないって言う。

この話を聞いて、さてどうするかというのが今回のテーマです。さっきも書いたように「反省する」とか「改める」とか「後悔する」とかじゃなくて、「そういう自分なんだな」っていうことを受け止めていく、観ずるわけ。

例えば罪悪観。

生き物を殺して食べるのは悪。じゃあ生き物を食べなきゃ悪じゃないのかというとそうじゃなくて、「美味しそうだな、自分も食べたいな」って思った瞬間にそれは食べているのと同じという風に言われる。
自分は殺人なんてしてない、盗みなんてしてないって思ってても、何気ない一言にイラッときたり、ショーウィンドウを見て「この服いいな」って思った瞬間にそれは殺人であり盗みである、と言われる。

これって人間の基準で言ったらめっちゃ厳しいよね。心の中で思った瞬間アウトかよって。でも仏法ではそれが真実だって言われる。僕らの基準は間違ってるっていうこと。で、それを聞いて「じゃあ心に思わないようにしなきゃ!!」じゃなくて、「なるほど心に思うだけで罪なのか。だったら確かに自分はひとつの善も出来ないな」っていう風に自分の心を照らしていくわけ。

「自分基準、世間基準のものの見方」から離れて、「仏さまはどういってるのか」を「そのまま」聞いていく。自分の解釈を言いたい気持ちはわかる。反発したい気持ちもわかる。でもそういう自分の思いをちょっと横に置いといて、「仏教ではどういうふうに考えられてるのか」を自分の人生にあてはめていくわけ。

無常観にしても同じで、僕らは「あ~あと50年くらい生きるんか~だりぃな~」とか「来月の給料日まで遠いなぁ…あーあ」なんて思ってるわけだけど、仏教では「あなたは50年生きるつもりかもしれないけど、あなたの命は明日、いや今日ただいまこの瞬間にも終わるのですよ」ということを言ってる。給料だって、1ヶ月働いたんだからその対価を貰えるのは当たり前だって思ってるけど、「そうとは限らない。自分の思い通りには行かない」っていうのが仏教の教えなんだよね。

ここでも「そんな風に思えるわけがない」「そんなこと言ってたら生きていけないじゃないか」という「自分の思い」が湧いてくるのはわかるんだけど、それをちょっと横に置いといて、仏さまがなんて言ってるのかをそのまま聞いていく。

自力の人は自分が正しい、自分の思いこそ正しいっていう観念に縛られてるので、これだけ丁寧に書いてもやっぱり「そんなことわからない」とか「そんな風に思えない」「わけがわからない」って思ってしまうと思う。もしくは自分なりの解釈で済まそうとする。「心に思うだけで悪か。じゃあそんなことを思わない清らかな自分になろう」とかね。全然仏さんの話聞いてないよねっていう。

まぁ自分の思いから離れるというのがどれだけ難しいことなのかってことでもあるんだけどね。自分の思いから離れられないのは何故かというと、「仏教を理解しよう、自分のものにしてやろう」と思ってるから。はっきり言っておくけど仏教はとても人間に理解できるようなものじゃないし、知ったからといって利用できるものでもないです。なぜならこれは仏さまの目線で見た、悟りを開いた人の目線での話だから。幼稚園児に親が心配してることを理解できないのと同じで、煩悩100%で迷いに迷ってる僕らに真理を悟った仏さんの思いなんてわからんわけ。

だからと言ってぼけーっと寝てても死んだら地獄行き。だから「観ずる」。仏さんの言ってることの真意なんてわからんけども、真似事をしてみる。仏さんの言葉を鏡として、自分の心を見てみる。そしたらそこに何が映ってるかということ。それをただただ見ていくのが「観ずる」ということ。

座禅を組めとか清く生きろとかそんな話じゃないです。僕らに一つの善も出来ないとはどういうことか、仏さまの言葉に耳を傾ける。それを聴き終わったら、自分の人生に引き寄せてあてはめていく。考えるとしたらここです。仏さんの言葉は自分の人生で言うとどういうところに当てはまるだろう?って探すわけです。これが観法というやつです。

それをやっていったら、仏法には何一つ嘘が書かれてないことがわかってくる。けどそれは仏法を聞くための練習みたいなものです。罪悪と無常はまだ僕らにもなんとか概念として理解できるレベルの話だから。

「自分が死んだら地獄へ行く。しかしそれを救う阿弥陀仏がいる。南無阿弥陀仏の一言で、阿弥陀さんは必ずあなたを救うと誓われている。」
本番はここです。これをそのまま聞けるか。一回でそのまま聞けなかったら、何度も何度も聞いていくんです。「仏教は聴聞に極まる」という言葉があるけれど、ほんとにその通りです。何度も聞いていく。

そうすると必ずそのまま聞ける瞬間がやってくる。その時が他力の信心が自分の中に飛び込んでくる瞬間です。そうなると、お伽話としか思えなかった仏法が本当だとわかるようになる(ここは自分の実感です)。

長い。長いよね。終わります。
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category: 浄土真宗

コメント

ご無沙汰してます。以前の集まる会ではお世話になりました。

さて、今回の仏教関連の記事を見て、私も仏教について勉強したいと思うようになりました。しかし、どうも触れたことの無い分野ということもあり、どこから手をつけたらいいのか分かりません。本を買ったらいいのか、ネットで事足りるのか、本職の方にお話を伺えばいいのか、などなど教えていただけないでしょうか。私も心のモヤモヤを解消させたいのです。どうかよろしくお願いします。

URL | いんてぃらいみ #-
2014/04/27 18:07 | edit

Re: タイトルなし

いんてぃらいみさん
お久しぶりです。こちらこそあの時は来て頂いてありがとうございました。
本題ですが、僕も本を読んだりネットで調べたりと模索しましたが、周辺知識は手に入るものの、核心の部分である「自分の生きてる意味」とか「仏の救い」を実感することはできませんでした。
もちろん本を読むだけでもそれを実感出来る人もいないことはないと思うのですが、僕はやはり道を得た人と直接対話することが一番手っ取り早いと思ってます。僕自身、そうやって聞くことができましたので。
じゃあそれが出来る場所はどこにあるかというと、僕はたまたま京都にある華光会というところに今でも話を聞きに行ってるくらいなのでおすすめですが、ちょっとそこまで行けないなぁという場合はSkypeで僕と話をしてもらっても構わないです。人に聞いたほうが早いですしね。

勘違いされやすいですが、仏教は勉強することが必要な教えではないです。なぜならそれだと勉強が出来ない人が救済の対象から外れるということになってしまう。聞く一つで事足りるのが本当の仏教です。
しかしそこまで徹底して教えを突き詰めている人はとても少ないようです。今は浄土真宗もほとんどが倫理道徳の話までで終わってしまってるのが現状らしいので。なので普通にお寺に行っても僕のブログで書いてるようなことは教えてもらえないと思います。

URL | ゆとりさとる #-
2014/04/27 23:55 | edit

ありがとうございます。非常に参考になりました。やはりその道の人に聞くしかないようですね。

まず書籍などで基礎知識を得ることから始めたいと思います。

URL | いんてぃらいみ #-
2014/04/28 05:30 | edit

Re: Re: タイトルなし

書籍を読まれるのでしたらこちらがおすすめです。
浄土真宗とはどんな教えか
http://homepage3.nifty.com/keko-kai/book/jodosinsyutoha.htm

URL | ゆとりさとる #-
2014/04/28 13:26 | edit

早速注文します。ありがとうございました。

URL | いんてぃらいみ #-
2014/04/28 18:27 | edit

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